【3行要約】
・会議や対話を「見える化」するグラフィックレコーディング/ファシリテーションの違いを、ビジネス寄り・関係性寄りという地図で整理する。
・自分は何のために描きたいのか──目的に応じた関わり方を選びながら、「ただの記録係」にとどまらない自分らしいスタンスを育てていく視点を紹介する。
・2026年1月開講の講座を通じて、学んだ人が将来一緒に仕事をする仲間となり、それぞれが「新しい自分」に出会っていく場への招待。
こんにちは!みっきーです。
私はイマココラボで主にクリエイション事業の中心メンバーとして活動しているのですが、1月からクリエイティブ領域の新講座を開講します。
なぜ開講するのか?それはズバリ、これから一緒に働く仲間と出逢いたいと考えているためです。
- 今、クリエイティブの仕事がとても面白いので、幅広く仲間に出会うため
- 自分がこれまで経験してきた実践知をシェアするため
- 「クリエイティブに働くとは?」本質的なエッセンスを学び合い、それぞれの人が新しい自分に出会う場をつくるため
まず第1弾はグラフィックファシリテーションです。誰に頼まれたわけでもなくこの活動をはじめ、10年ほど経ちました。これから何回かに分けて、連載記事を配信していきますので、お楽しみに。
先日Live Media編集部で講座について話した時に、編集部員のりーちゃんから色々と質問を受けたので、お答えするかたちで、ご紹介していこうと思います。
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描く人は「記録係」?それとも「促進係」?
りー さっそくですが、「グラレコ」とか「グラファシ」とか色んな呼び方があるみたいなんですけど、なにか流派があったりするんですか?
みっきー 話し合いの会話の内容を、絵や文字・図解などを使って「見える化」するという意味ではどちらも一緒なんだけど、話し合いへの関わり方が違うんですよ。ちょっと図解で示してみましょう。

• グラフィックレコーディング 中立な第三者として、議論には介入せずに主に話された内容をビジュアルとして記録することに力点がおかれる。いわば「記録係」。
• グラフィックファシリテーション ビジュアルをツールとして活用し、対話に関与しながらグループが目的を達成するのを手助けする。いわば「促進係」。
りー なるほど〜。この横軸の「ビジネス」と「関係性」ってなんですか?
目的は「ビジネス寄り」?それとも「関係性寄り」?
みっきー 活動の目的が「ビジネス寄り」なのか「関係性寄り」なのか、という軸ですね。どちらに力点を置くかで、アプローチが全く変わってくるんですよ。
具体的なビジネス成果を出す者たち(ビジネス寄り)
みっきー まず「ビジネス寄り」の流派ですが、こちらのゴールは計画立案や戦略定義など、具体的なビジネス成果を出すことです。議論の中でみんなが「そうだね」と合意した現実、つまり「コンセンサス・リアリティ」を可視化して、次に繋がる明確なアウトプットを生み出します。非常に実用的なアプローチです。
こんな人におすすめ
• 会議をもっと効率的・生産的にしたいチーム
• 多様なアイデアを引き出し、特定のビジネス課題を解決したいリーダー
チームの深層に潜る共感者たち(関係性寄り)
みっきー 一方、「関係性寄り」の流派は、チーム内の信頼醸成やコミュニケーションの改善がゴールになります。表面的な議論だけでなく、まだ言葉になっていないエッセンス、つまり個々人が抱いている感情や本質といった深層にまで踏み込んで、本質的な繋がりを築くことを目指します。
こんな人におすすめ
• コミュニケーション不全や信頼関係の欠如に悩んでいるチーム
• メンバーの深い納得感を伴う、共通のビジョンを創りたいグループ
りー へえ、目的によってそこまで違うんですね!アウトプット重視か、チームの土台作りか…。
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初心者はどこから始めるべき?プロが推奨する学習ステップ
りー では、これから学んでみたいという初心者は、どこから始めるのがいいんでしょうか?
みっきー う〜ん、こればかりは、自分がなんのために学びたいのか?を見つめた上で選ぶのがいいと思うんですけど、ほとんどの人にとって最適な出発点は、「ビジネス寄り」の流派かなぁと思います。実用的なスキルから身につけるのが堅実な一歩ですね。役割としても、いきなり議論を導く「ファシリテーター」を目指すのではなく、まずは議論を正確に記録する「レコーダー」から始めることで、基礎が固まります。その土台があって初めて、より複雑なチームの力学を扱えるようになるのかなと思います。
2軸の向こう側へ:まだ言葉になっていない可能性を描き出す「Z軸」
りー 奥が深いですね…!ちなみに、みっきーさんはこの地図でいうと、どのあたりにいるんですか?
みっきー 私自身の立ち位置は、「ビジネス寄りで、ファシリテーションを行う領域」ですね。具体的なビジネス課題の解決をサポートするシーンで活動していることが多いです。

みっきー それでありながら、今お話しした2軸の地図と別の次元も同時に感じながら活動している気がします…。
りー 別の次元、ですか?
みっきー はい。いうなれば「Z軸」というか…。まだ言葉になっていない人・チームの「本当の願い」や「現れたがっている可能性」を捉えて可視化しています。それは、チームが心の底では「本当はこっちに行きたかった」と感じている潜在的な方向性を描き出すのが、好きだなぁと感じています。

りー Z軸…よくわからないですけど、マニアックで面白そうですね笑
みっきー そうですね。一人ひとり個性が違うので、グラフィックファシリテーションを学んで実践しての一番面白いところは、「その人らしさ」があらわれてくるところなんじゃないかなと思いますよ。3ヶ月くらい学んで実践すると、だんだん現れてきます。
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グラフィックファシリテーションを学び、新しい自分に出会おう
みっきー イマココラボのワークショップスペースで、2026年の1月から「Z軸グラフィックファシリテーション」の講座をスタートさせます。この講座は、私が持つ正解の型を教えるというよりは、エッセンスを共有することで、受講した人一人ひとりの個性や、その人らしいスタイルが表現されることを意図しています。
りー どんなふうな講座を考えているんですか?
みっきー 今、色々と練っているところなんですが、まずは基礎講座として、「入門編」「スタンダード編」「アドバンス編」の3本をリリースする予定です。プロコースまで進んだ方には、実際のクライアントワークに挑戦する機会も提供していく予定です。
りー 新しい仲間に出会えるといいですね!
みっきー 学びながら、新しい自分に出会っていきたい方と、ぜひ出逢いたいです。私もそれを通じて、新しい自分と出会います!
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講座は2025年12月上旬に順次開催予定です。ご興味のある方は、下記リンクからお問い合わせください。詳細が決まり次第、優先的にご案内いたします。