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第1回|なぜ、ビジネスDojoをつくるのか

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村中 剛志
共同創業者
イマココラボ共同代表
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#ピープル

※この記事は全3回の連載です。ビジネスDojoという試みを通して、スキルとしての「考える力」と、感覚としての「働く感覚」を行き来しながら、働くということを、あらためて問い直していきます。

なぜ、ビジネスDojoをつくるのか

今度、大学生の内定者と若手社会人に向けて、ビジネスdojoというプログラムを立ち上げることになりました。

ビジネスdojoとは、ビジネスで必要な「論理的思考」と「ビジネスという冒険を楽しむ感性」の両方を磨くプログラムです。
もしくは、ビジネスという場を通じて自己変容の冒険を楽しむためのスキルとマインドセットを磨く場、とも言えます。

このプログラムの出発点は、オフショア開発を行っている社長からの相談でした。
ベトナムの現地社員に「コンサルスキルを身につけさせたい」という内容です。

オフショア開発とは、人件費が安い海外(オフショア)でITのプログラミング(開発)を行うことです。
ただ、ITのプログラミングだけだと価格競争力がなくなっていくので、より上流のコンサル領域に進出したい、という相談でした。

私自身のキャリアも、ITエンジニアからコンサルタントを経て、最後は中国でオフショア開発の責任者を務めていました。
これまでの経験が今回のテーマと重なり、自分の経験を一番活かせる仕事だと感じたことが、この仕事を引き受けた理由です。

このプログラムは、毎週2時間程度のセッションを1年間かけて進める、相当濃密な内容です。
ただし、いきなり本番で実施しても良いプログラムにはなりません。

そこで、仲間の経営者に声をかけて、日本人の若手ビジネスパーソン向けに、3ヶ月の短縮版トライアルを行うことにしました。

今まさに、そのためのプログラムを作っている最中です。

理想のプログラムは、まだ存在していなかった

世の中には、ビジネススキルを身につけるためのプログラムが数多く存在しますが、自分たちが理想とするプログラムは存在しません。(私たちイマココラボが理想とするDoとBeの「感覚」を両方扱うプログラムに関しては後日書きます)

これまで、リーダーシップ研修やマネジメント研修を数多く企画し、実施してきました。
今回依頼をくださった、ベトナムでオフショア開発を行っている社長も、
私たちのウェブサイトに掲載しているマネジメント研修を見て、
「この研修を、ベトナムメンバーにやってほしい」と連絡をくれたのが、今回の始まりです。

確かに、マネジメント研修という選択肢もありました。
ただ、マネジメント研修の場合、概念を扱う比重がどうしても高くなります。
そのため、理解するところで止まってしまうと、本当に現場で使えるスキルにまでは届かないとも感じていました。

どうすれば、現場で本当に使えるコンサルスキルを身につけられるのか
その問いに立ち返り続け、行きついた答えが、次の2つです。

行きついた2つの力──構造化力とプレゼンテーション力

構造化力とは、抽象と具体を行き来して本質を浮かび上がらせる力です。
具体的にはロジカルシンキングのようなスキルを意味しています。

そして、プレゼンテーション力とは、相手の立場、状況をふまえ、本質を相手に届く抽象度や具体度で届ける力、です。具体的には、提案書を作成するスキルと、それを伝えるプレゼンスキルを意味しています。

実際に、我々が現場に入ってサポートしているクライアント企業の若手社員を見ても、

  • 資料を使って説明してるけど、論理的ではなく、全体の構造が見えないので、何を話しているのかよくわからなくなる(例:3つあるうちの1つ目、2つ目、3つ目、などの構造がない)
  • 資料の文字数が多い、情報を詰め込みすぎで理解しにくい、結局何を言いたいのか分からない
  • 自分が伝えたい話をしていて、私(聞き手)が知りたい話をしてくれない笑
      

とかとか。

そんな現場のリアルをイメージしながら、作っているので本当に現場で使える、手に馴染むスキルになる手応えがあります。

こうした考えを踏まえながら、リーダーシップ研修やマネジメント研修の要素も取り入れつつ、今回はゼロからプログラムを設計しています。

私自身、ここ数年はクライアント現場での経営改革といった、より実務寄りの支援に力を入れてきました。そのため、これほどの規模の研修プログラムを一からつくるのは、振り返ってみると5年ぶり、あるいは10年ぶりかもしれません。

これまで積み重ねてきた経験のひとつの総決算として、いまはかなり気合を入れて取り組んでいます。

では、この「構造化力」は、どうやって身につければいいのか。
ロジカルシンキングは、本当に“学ぶもの”なのか。
次回は、その前提をいちど疑うところから始めたいと思います。